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2023年12月より改良の上で販売再開となった、ホンダ【オデッセイ】。
元々ライバル勢よりも低い全高ながらも広大な室内空間を誇っていた【オデッセイ】ですが、改良の上で販売再開となった今回の新型【オデッセイ】の後部座席快適性や車中泊のしやすさなど、家族でのレジャーシーンに活用したい方にとって気になるポイントでしょう。
今回は新型【オデッセイ】の車中泊のしやすさと後部座席の快適性について取り上げていきます。
【オデッセイ】後部座席の広さや荷室容量はどのくらい?
まずは新型【オデッセイ】の後部座席を見ていきましょう。
2列目は質感を高めた4ウェイパワーシートとなり、オットマンとリクライニング操作が電動化されました。
3列目シートを格納した上での、ロングスライド機構も備わっておりリムジン並の足元空間の広さを確保した快適な移動空間となっています。
また中折れ機構、シートヒーター、折りたたみ式センターテーブル、ミニテーブル付アームレスト、USBチャージャー(Type-C)が新たに標準装備されています。
3列目シートは床下格納ながら3人がけを実現した大型サイズなのは従来通り。
リクライニング機構を備え、背もたれの角度を1席ごとにずらすことで大人3人が快適に座れます。
また3列目中央席を倒せばアームレスト代わりとなり3列目シートでも快適に過ごす事が出来ます。
また長尺物の積載も可能となります。
2列目シートのスライド調整で大人6人が快適に過ごせる移動空間を確保しているのは新型【オデッセイ】の美点でしょう。
次にラゲッジスペースを見ていきましょう。
3列目シートを収納した場合の最大容量は約700L程度となっており、3列目シートが床下収納であるため、側面シート格納式と異なり出っ張りが少なく横方向の余裕のある荷室スペースとなっています。
2列目はキャプテンシートとなるため格納出来ず、最前部にスライドさせてラゲッジスペースを確保する形式となっており、最大荷室長は1,560mm程度となります。
キャプテンシートを最後部にした乗車状態にした場合は1,370mm程度の荷室長となり、4人分の荷物を積むのに充分なスペースを確保出来ますのでレジャーシーンで活用しやすいでしょう。
ライバル勢よりも数値的に高さ方向で劣りますが低床設計と床下シート収納であることを活用して開口部が低くなっていて重い荷物も高く持ち上げずに出し入れ出来る広々としたラゲッジスペースとなっています。
キャリーバッグなど重い荷物を積みやすく、出っ張りが少ない荷室形状なので商用車に近い箱の積み方もしやすいなど、荷室としての利便性が高いのはオデッセイの大きな特徴といえるでしょう。
3列目シートを出したフル乗車の状態での最大容量は330L程度で高さ方向には余裕がありますが、奥行は軽自動車よりは広いくらいのスペースとなっています。
しかし3列目シート格納用床下スペースがそのまま使えるので日常での買い物の荷物が煮崩れしにくく、ベビーカーなど高さのあるものが置きやすくなっています。
深さがある分、フル乗車での旅行でも乗車人数分の荷物を載せやすいなど、限られたラゲッジスペースを活用しやすくなっています。
【オデッセイ】車中泊の夏と冬それぞれの使い方
次に新型【オデッセイ】での車中泊について見ていきましょう。
オデッセイは今回の改良で2列目はキャプテンシートのみとなり、ベンチシート仕様のようにシート格納することは出来ません。
ラゲッジスペースを使った車中泊スペースを構築する場合には2列目はキャプテンシートを最前部にスライドさせるモードにするのが最大のスペースとなります。
この場合、荷室長は上記の通り1,560mmですので小柄な方や大人でも膝を曲げれば充分な就寝スペースとなるでしょう。
横方向の余裕を活用すれば2人で過ごすのに充分なスペースとなるでしょう。
また手荷物などは2列目キャプテンシート座面スペースに置くことも出来ます。
次にキャプテンシートを活用する方法。
2列目はキャプテンシートはオットマンが備わるリクライニング機構付ですので国際線航空機のプレミアムエコノミーシート同様に脚を伸ばして寛ぐ事が出来ます。
背もたれを倒すと座面が上昇し姿勢をホールドすることに加え、ロングスライド機構や背もたれの中折れ機構、オットマンが立ち上がるなど居心地の良さを実現しており、これを活用して車中泊をしたいという方も多いでしょう。
新しいキャプテンシートはセンターアームレストが設置されており、従来のようなフルフラットシートにすることが出来ないため1~3列目シートを繋げたベッドのような就寝スペースにすることは出来ませんが、航空機での就寝だと思えば十分に車中泊に使えるでしょう。
また別途薄手のクッションを用意すればシートの硬さを軽減出来ます。
1列目運転席助手席を使って就寝スペースにする事も出来ますが、キャプテンシートほどの快適性ではありません。
このように、オデッセイでの車中泊は荷物を積載することやシートアレンジを考慮すると大人2人での車中泊には充分なスペースとなっていますが、3人以上となると厳しいと考えておくと良いでしょう。
改良前のモデルですと1列目~3列目フルフラットシートにする事で広大な車中泊スペースを確保することが出来ましたが、今回の改良モデルではキャプテンシートの電動化とセンターアームレストの設置などでフルフラットにするのが難しいようです。
改良前モデル用に倒したキャプテンシート上に設置するベッドキットを発売しているメーカーさんもありますので、新型【オデッセイ】用のベッドキットが登場するかもしれません。
改良前モデルを所有されている方やオデッセイの中古車を検討されている方はベッドキットの導入を検討してみてはいかがでしょう。
次に車中泊での快適性を挙げるアイテムを見ていきましょう。
窓のサイズに合わせたマルチシェードを装着すればプライバシー性の向上だけでなく断熱性・保温性が向上しますので季節にかかわらずに用意しておきたいアイテムです。
夏場ですと窓を開けておきたいですが、虫の侵入は阻止したいですね。
そこで「ウィンドーバグネット」を用意しておくのがオススメです。
オデッセイ用として1列目・2列目ウインドー用バグネットが一般販売されています。
車中泊以外でもドライビング中での休憩時や換気時に活用出来るアイテムですので、車中泊の予定が無くても購入をお奨めしておきます。
冬場では上記のマルチシェードを装備しても室内気温の低下は避けられず、エアコンをつけっぱなしにしたいところですが、御存知の通り車中泊でのエンジン・エアコンのつけっぱなしはNG。
エンジンのかけっぱなしは環境への悪影響が懸念されるほか、周囲への騒音や思わぬ事故にもつながりますし、積雪時では雪が積もってマフラーがふさがれてしまうと、排気ガスが車内に流れ込み一酸化炭素中毒となる恐れがあるため非常に危険です。
そのため車載のエアコン以外で寒さ対策が必須となります。
手頃なのがキャンプで使う寝袋の用意です。
冬用の厚手の寝袋に厚手の服装で入ると暖かく過ごす事が出来ます。
モバイルバッテリーで使える電気毛布もあると更に暖かくする事が出来ます。
コンパクトなポータブル電源を用意しておくと小型のヒーターを使って室内を暖める事も出来ます。
夏場は小型扇風機を動かすのにも使えますのでポータブル電源は導入しておく事をお奨めします。
車中泊以外でも災害時の非常用電源として小型家電の稼働に使えるなど重宝します。
新型【オデッセイ】の場合、純正アクセサリーとして45WUSB-C電源を追加出来ますので従来のUSBポートよりも大容量電源として利用出来ますが、ACポートの用意が無いので車中泊で小型家電を使いたいという場合にはポータブル電源は必須アイテムとなります。
【オデッセイ】車中泊のしやすさを採点すると何点?
今回は新型【オデッセイ】の後部座席・ラゲッジスペース、そして車中泊について取り上げていきました。
新型【オデッセイ】は新しい2列目キャプテンシートが電動となりドライブ中の快適性を向上させています。
3列目シートを格納したラゲッジスペースを使えばフラットな空間を確保出来ますので軽ハイトワゴンよりも広い就寝スペースを生み出す事が出来ます。
またキャプテンシートを利用して、航空機での就寝と同じように就寝スペースとして活用する事も出来そうです。
2列目を格納出来るライバル車種と比べると荷室長が不足していて脚を伸ばすことが難しいなど、キャプテンシート仕様故の車中泊のしにくさはありますが、工夫をすれば広々とした快適な車中泊を楽しめる事は前項で確認しました。
ベッドキットなど新型【オデッセイ】に対応したサードパーティー製の車中泊キットが登場すれば快適度は更に向上するでしょう。
マットレスと寝袋などを使って手頃に車中泊する事を考慮した場合、新型【オデッセイ】の車中泊のしやすさを採点するならば、利用人数にもよりますが60~70点といったところでしょう。
国際線のプレミアムエコノミーシート同様に就寝途中に立ち上がったり姿勢を変えたりする必要はありますが、快適性が向上したキャプテンシートはオットマンや中折れ機構などを活用する事で改良前のキャプテンシートよりも快適な就寝スペースになり得るでしょう。
ラゲッジスペースを活用した車中泊ならば、マットレスなど標準的な車中泊アイテムを用意する事で簡単に車中泊出来ますので、キャプテンシートでの就寝に馴染まなければラゲッジスペースを活用するという2種類の就寝スタイルを選べるのも新型【オデッセイ】の利点となるでしょう。
3人以上での車中泊となると1列目シートの活用が必須となりますが、オットマンが無いなど2列目キャプテンシートと比べて就寝性能は劣りますので足元空間を埋めるエアクッションを用意するなど工夫が必要となります。
ドライビング時でのシートの快適性を向上させた故に、改良前よりも車中泊性能は下がっているのは致し方ないですが、工夫次第で広大な室内空間を活かした車中泊が可能です。
まだ発売開始した直後ですので今後の新型【オデッセイ】対応アイテムの登場を期待したいところですが、汎用のアイテムだけでも快適な車中泊は出来る新型【オデッセイ】。
上質な移動空間としてだけでなく、アウトドアレジャーにも活用出来るというオデッセイの美点は新型【オデッセイ】でも継続されています。
アイキャッチ画像引用URL:https://www.honda.co.jp/ODYSSEY/
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